【済州】韓国が愛する天才画家「イジュンソプ美術館」で泣いた話(西帰浦/ソギポ)

アニョハセヨ〜!オッパです!🇰🇷

チェジュ島の中で一番好きなオッパのお気に入りのエリアはどこでしょうか?

そう、西帰浦(ソギポ)です!

活気のある市場もあって食べ物も美味しい、(チェジュ島では珍しい)砂浜のビーチもある、そして多様な観光スポットもある、そんな素晴らしい西帰浦。

そして、済州島の美しい自然と共に、心に残る文化的なスポットを訪れたいなら、「李仲燮(イジュンソプ)美術館」は外せません。

西帰浦港の夕焼け

日本では有名ではないと思いますが、韓国が誇る悲運の天才画家として韓国ではよく知られているイジュンソプ。

教科書にも載っているので、大人から子供まで知っている画家と言えるでしょう。

そんなイジュンソプと彼の物語が詰まったこの美術館は、人生とアートに触れる特別な体験を提供してくれます。

そして、なぜ悲運の画家と言われるのか・・・。

在済州日本大使館のページには、このように書かれていました。

『 李仲燮氏(1916~1956)は、日本で美術を学び、死後、韓国を代表する現代画家と認められるようになりましたが、生前は日本人の夫人や子供たちと日韓両国で離ればなれの生活になり、極貧の中で亡くなった人物です。』

引用:李仲燮(イ・ジュンソプ)美術館~日本で学んだ韓国の国民的画家と日本の夫人の絆を探る(在済州日本国総領事館)引用日:2024年8月6日

生前も絵描きとして仕事をしていたものの、天才的な現代画家として評価されるようになったのは死後になってのこと。

生前は朝鮮戦争に翻弄され、貧困に苦しみながらも家族への愛を胸に、また会える日を夢見て絵を描き続けたまさに悲運の画家なのです。

🎨イジュンソプ美術館とは?

2024年夏の展示会に関するお知らせ

イジュンソプ美術館は、済州島の西帰浦(ソギポ)市に位置し、イジュンソプの生涯と作品を紹介するために設立されました。

彼は短い生涯の中で数々の名作を残し、韓国美術史において重要な存在となっています。

特に、日本での生活や家族との愛情深いエピソードが彼の作品に強く反映されています。

また、西帰浦(ソギポ)に住んでから描いた西帰浦の情景なども、名作として大切に保存されています。

ホームページも是非ご参考ください。

イジュンソプ美術館ホームページはこちら(韓国語)

VISIT JEJU のページはこちら(日本語)

👀美術館の見どころ

1. イジュンソプの代表作

イジュンソプの代表作「白い牛」

写真引用元:短くとも強烈だった李仲燮の人生韓国文化広報サービス(KOCIS)

美術館には、イジュンソプの代表作である「牛」の絵や「家族」シリーズが展示されています。

彼の作品、特に一番有名なこの「白い牛」シンプルで力強い独特のタッチが特徴です。

また、美術館内には彼の作品と作品が制作された年代をまとめた年表などもありました。

イジュンソプの作品と年代が書かれた年表

彼の人生のストーリーラインと共に作品を追うことで、当時の彼の心境に思いを馳せ、作品に込められた思いをじっくりと感じ取ることができます。

2. 絵手紙コレクション

イジュンソプは、日本にいる妻子と離れ離れになった際に、絵手紙を通じて溢れんばかりの愛情を伝え続けました。

この絵手紙コレクションは、美術館のハイライトの一つであり、彼の繊細な心情と家族への深い愛情に胸を打たれます。

下記の記事からも手紙を見ることができるので、是非リンク先の記事も見てみてくださいね。

参考:短くとも強烈だった李仲燮の人生韓国文化広報サービス(KOCIS)

3. イジュンソプと家族が住んでいた茅葺屋根の家

イジュンソプの生涯を作品や資料を通じて紹介しているイジュンソプ美術館のすぐ近くには、彼が生前に家族と約1年間住んでいた茅葺屋根の家があります。

ちょうど美術館のスタッフが居たので、この茅葺き屋根の家について説明してくれました。

茅葺き屋根の家

1950年に勃発した朝鮮戦争。

その戦火を逃れ、イジュンソプ一家はチェジュに移ります。

そして、質素ながらも立派な茅葺き屋根で生活し始めました。

一見、とても4人家族が暮らすのに申し分のない大きさのように見えましたが、その家のほとんどの部分は大家さんの家。

1952年に彼の妻と子供たちが日本に帰国するまでの間、イジュンソプ一家はその一角の約3〜4畳ほどの居間と玄関とキッチンが一体になった空間を借りて生活をしていました。

実際に見ると、育ち盛りの2人の男の子と2人の大人が住んでいたとは信じがたい程の狭さで驚きました。

衝撃を受けつつも、実際に足を運ぶことで、当時の生活をよりリアルに感じることができました。

実は、つい1、2年前までは大家さんがまだご存命だったため、その茅葺き屋根には人が住んでいる状態だったそうです。

しかし、数年前に大家さんが亡くなり、今は誰も住んでいないそう。

まだ荷物などはあるため、現在はイジュンソプが住んでいた部屋のみ一般に公開されているそうです。

また、大家さんは生前、イジュンソプについて「よく茅葺き屋根の家の縁側に座って過ごしていた」と話していたそうですよ。

夏に訪れたのですが、茅葺き屋根の庭先のムグンファが綺麗に咲いていました。

もしかしたら庭先で、いつかのイジュンソプが眺めていた花なのでしょうか・・・😌💭

彼の人生については、韓国の国立現代美術館のホームページにも記載があるので、よかったらご覧くださいね(^_^*)

参考:百年の神話:韓国近代美術巨匠展 李仲燮(イ・ジュンソプ) 1916〜1956(国立現代美術館)(日本語)

💡訪れる際のポイント

西帰浦毎日オルレ市場から西帰浦港まで続くイジュンソプストリートには、思わず写真を撮りたくなるような壁画や、魅力的な雑貨屋さんがたくさんあります。

お土産にぴったりなハンドメイド雑貨屋さんでは、チェジュにちなんだ花や名物のポストカード、また、本物の貝殻を使った世界に一つだけのハンドメイドアクセサリーなどがあり、旅の思い出になること間違いなし!

ハンドメイドのアクセサリーやポストカードなど

イジュンソプ美術館に行く際は周辺スポットの観光時間も含めて、時間に余裕を持って立ち寄るのがオススメです(^○^)

🔍施設情報

入館料(2024年8月時点)

  • 大人(25~64歳) 1,500ウォン 1,000ウォン
  • 青少年(13~24歳) 800ウォン 500ウォン
  • 子供(7~12歳) 400ウォン 300ウォン

営業時間:9:00~18:00(夏季7月~9月9:00~20:00) ※最終入場時間は営業終了時間の30分前まで

休業日:毎週月曜日、1月1日、秋夕(チュソク/9月中旬頃)、旧正月(ソルラル/旧暦1月1日)

※臨時休業日などもあるので、訪れる前は事前にホームページをご確認してから行かれることをおすすめします。

⚠️イジュンソプ美術館、リニューアルのため長期閉鎖‼️(2024年8月19日〜)

ここまでイジュンソプ美術館をおすすめしておいて、ちょっと悲しいお知らせなのですが、2024年8月18日までの展示を最後に、しばらく閉鎖するそうですㅠㅠ

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しかし、この閉鎖はリニューアルのためだそう!

まだリニューアルオープンの日程は未定ですが、リニューアルしたら是非もう一度行きたいです🌼

もし、「行ったことがあるよ!」という方も、リニューアルオープン後にまた西帰浦(ソギポ)、そしてイジュンソプ美術館を訪れる楽しみができましたね🌟

まだ行ったことがない方は、もし可能であれば、リニューアルオープンの日程が決まってから、西帰浦へ行く計画を立ててみると良いかもしれません(*^^*)

👣アクセス

イジュンソプ美術館は、西帰浦市内にあり、観光名所へのアクセスも良いです◎

オッパが滞在したホテルFINEからもバッチリ徒歩圏内ですよ👍

📝まとめ:イジュンソプ美術館を訪れて

イジュンソプ美術館は、アートと歴史に興味がある人にはもちろん、日本と韓国の国境を越えた1人の画家の物語の人生に触れてみたい方にもおすすめです。

オッパは、イジュンソプについては教科書で見たので知っていたのですが、彼の作品だけ見たことがある程度で、正直イジュンソプの人生については殆ど知りませんでした。

国境を越えた日本と韓国の愛の物語、そして戦争によって離れ離れとなった家族の間で交わされた200通以上の手紙は切なくて温かくて、涙せずにはいられませんでした。

彼は死後になって天才画家と称されるようになりましたが、生前は貧しく間違いなく非常に苦労した人物。

病によって妻と子供を残して若くして亡くなりましたが、貧しさによる栄養不足も一つの大きな要因だったのでしょう。

しかしながら、彼は自然を愛し、貧困の中でも心は豊かなまま、周りに愛と優しさを与えました。

実は、イジュンソプ美術館に所蔵されている彼が日本の家族に宛てた手紙は日本語で書かれています。

ですから、きっとイジュンソプを知らなかった方でも、彼の想いなどを感じることができると思います。

彼の作品とその人生は、これからも訪れる人々の心に深い感銘を与えてくれることでしょう・・・

そして、死後の世界で、生前に描いた絵のように家族と幸せに過ごしていることを願うばかりです🙏

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ここまでお読みいただきありがとうございました!

あまり文章を書くのは得意ではありませんが、あなたに少しでも魅力が伝わっていたら、本当に嬉しいです!

それでは、アンニョン〜!👋